BIG RACE PLAYBACK

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  • 静岡
    38#
    被災地支援競輪 第70回 日本選手権競輪GⅠ
    4/30(土) ~ 5/5(木)

中川誠一郎が豪快まくり

中川誠一郎/熊本/85期/S1

中川誠一郎/熊本/85期/S1

「平成28年熊本地震被災地支援競輪」として行われた今シリーズ。熊本勢は普段の生活がままならぬ苦しい状況のなか、みんなの思いを背負い中川誠一郎が逆境を乗り越えドラマティックなGⅠ初制覇を遂げた。

 

「もう感謝しかない。この被災地支援競輪で僕が優勝できたのも、みんな応援してくれたおかげだと思っているので本当に感謝しています」

 

故郷の大きな被害を目の当たりにした中川は、ダービーでの走りで被災地にエールを送ることを誓った。

 

「僕ができることは走ってアピールすることなので、それができたのでサイコーです」

 

レースは深谷知広に押さえ込まれた新田祐大が番手で粘り、吉田敏洋と併走で赤板を迎えた。深谷が内を空けると、誘われるように新田が内を抜け出し主導権。立て直した深谷が打鐘の3コーナーから反撃開始し、輪界を代表する両者が踏み合い中川にチャンスが生まれた。

 

「いろいろ考えたんですけど。やっぱり自分が一番得意な悔いのない戦法で思い切り、ワンチャンスだけ集中していこうと思っていました」

 

牛山貴広、稲川翔と単騎の2選手が流れに遅れまいと前々に踏むが、中川だけは打鐘を過ぎても車間の空いた9番手。じっと脚を溜めて自らの爆発力を信じて一撃にかけた。

 

「出切った時に新田君と吉田君が追いかけているので必死でした。それだけでした。(ゴールを先頭で駆け抜けて)シビレました」

 

最終ホームから踏み込むと、不発で浮いた深谷のあおりを物ともせず大まくり。2着の吉田を4車身ちぎって初戴冠。

新田に合わされ深谷のスピードが鈍ると、吉田は松坂英司が遅れて空いた渡邉晴智の後ろを確保。まくって出たが、中川のスピードが違い離れた2着。

 

「(新田に)一番やられたら苦しいことをやられた。新田のイン粘りは想定していた。深谷の気持ちも僕には十分伝わって頑張ってくれました。(中川が)見えた時にはギアが3枚くらい違っていた」

 

新田マークから直線で追い込んだ渡邉が3着。中川の優勝を称え静かに振り返る。

 

「タイトルというのは、獲るべき人が獲るもの。それが今回は中川だったということ。自分はキツかったけど。子どもたちのためにいいところを見せられたかなって思います」

 

愛知分断策から深谷をすくって主導権を握った新田は、深谷を突っ張りきったものの中川のまくりは合わせ切れず。

 

「流れのなか(でイン粘り)だったんですけど。そこからも(深谷に)スピードがあれば出ちゃうかなと思ったら...」

 

被災地支援競輪にしていただいたことに感謝自分に追い風が吹いたとしか思えない6日間

 

優勝の感想

 「最高ですね。(五輪前)国内最後のレースを優勝で飾れるなんて、幸せです。熊本地震の被災地支援競輪ということにしていただいて、本当に感謝しています」

 

決勝レースの作戦

「自分の力を、自分の得意な戦法を信じて走るしかないと思っていました。貫けてよかったと思います。新田(祐大)君も前々に行ったし、深谷(知広)君ももう一回巻き返したので、絶対にチャンスは来ると思いましたし、そこだけは見逃さず仕掛けられました。(出切ってからは)新田君と吉田(敏洋)君が追いかけてくると思っていたので、必死で交わされないことだけ考えていました」

 

ゴールの瞬間

 「自分でもしびれました。自分の力だけではないところがあるし、みんなに獲らせてもらった感覚です。本当に6日間、自分に追い風が吹いたとしか思えないですね」

 

2月に渡邉一成がGⅠV

「やっぱり今回のメンバーの3人(日本代表の渡邉一成、脇本雄太、中川)の中で僕が一番実績ないので、早く追いつきたいと思っていました」

 

熊本の震災

「1回目は伊豆に移動の前日だったので川崎にいて、2回目は伊豆にいました。2日ほど待って、熊本には(飛行機が)飛ばないということで、福岡に飛んで、先輩に迎えに来てもらった感じです。助けてもらいましたね。僕の家は、建物は持ちこたえましたが、家の中はぐちゃぐちゃでした。5日間くらい熊本で出来る限りのトレーニングと片付けに追われて、少しバンクも乗りたかったので、(日本選手権の)2、3日前に川崎で練習させてもらいました」

 

ファンへメッセージ

 「まずはリオ五輪にしっかり照準を合わせて頑張りたいと思います。(国内の競輪は)早かったら8月の終わりか、9月に復帰という感じだと思います。自覚を持って、九州を引っ張っていきたいです。本当に感謝しかないですね。この被災地支援競輪で優勝できたのも、応援してくれたおかげだと思っています。リオ五輪を頑張って戻ってきたいと思いますので、また競輪場でお会いしましょう!」

 

中川誠一郎/熊本/85期/S1

中川誠一郎/熊本/85期/S1

Profile

中川 誠一郎

NAKAGAWA SEIICHIRO

(5月9日現在)

●1979年6月7日生まれ、36歳

●在校順位は38勝で4位、師匠は瀬口慶一郎(77期)

 2000年8月15日熊本競輪場でデビュー、同開催で初優勝

 2001年10月29日青森競輪場でS級初優勝

●通算成績:1231走中 優勝:37回、1着:351回、2着159回、3着106回

●主な経歴:競輪学校85回生卒業記念レース優勝、09年11月松阪記念(GⅢ)優勝、

 2012年ロンドン五輪出場・チームスプリント8位、スプリント9位

●出走予定

 8月のリオ五輪(スプリント一種目)に出場するため、国内の競輪は五輪終了まで出場なし

被災地支援競輪 第70回 日本選手権競輪GⅠ 結果

2車単 3連単
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